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文豪悶悶日記

荒木優太/編著 住本麻子/編著
著作者
荒木優太/編著 住本麻子/編著
メーカー名/出版社名
自由国民社
出版年月
2023年9月
ISBNコード
978-4-426-12918-7
(4-426-12918-4)
頁数・縦
207P 19cm
分類
文芸/文芸評論 /文芸評論(日本)
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価格¥1,300

出版社の商品紹介

出版社からのコメント

そのお悩みが、もう文学賞。恋愛、悪態、生活苦…稀代の天才たちを悩ませたアチャーな日常太宰治、坂口安吾、夏目漱石等、赤裸々に綴られた素顔の記録20作を収めた名文集。教科書にはたぶん載らない名作の余白−−偉大な作家たちの等身大の悩みを読めば生きる力が湧いてくる。−− 近代文学といわれて、みなさんはなにを思い浮かべるでしょうか?きっと夏目漱石の『こころ』や太宰治の『人間失格』、宇佐見りん『推し、燃ゆ』といった小説なんじゃないかと思います。 でも、これってよくよく考えてみると不思議なことですよね。だって、文学のなかには詩歌や童話、対話篇や戯曲(演劇)、ときに批評・評論が入っていても全然おかしくないのに、それをイメージするときはいつも小説のほうにひっぱられてしまいます。 なのに、というべきか。私の理解が正しいのならば、文学のなかで小説こそもっとも入門するのに難しいと思うのです。 難しい理由はたくさんあります。まず長尺なものが多いですよね。プルーストの『失われた時を求めて』なんて文庫本で十三巻くらいにもなる本当に馬鹿みたいな分厚さで、なんでみんなしてあれを褒めるのかといったら、あれほど長いんだからきっとなにかの頑張りがあふれているに違いない、なーんて読まずにテキトーかましてるんじゃないかしらん……などと若いときはよく考えたものです。(中略) そんなとき、私は若い頃からちょっとした裏技、チートみたいなものを使っています。特に文豪とも呼ばれる、歴史上に名が残る文学者の作品にハジメマシテするときには、まずその個人の全集(漱石全集とか太宰全集とかですね)の後ろのほうの巻、なかでも「随筆」や「雑編」の巻を借りてきて、まずはここから読み始めるのです。(中略) 雑文を繰り返し読んでいると、偉い文学先生といえど、卑近な自分たちと大して変わらない、いや、もっと下らないようなことで悩んだり、苦しんだり、そして喜んだりしているんだなと、驚くようなおかしいような気持ちになります。等身大の文豪たちはそれを教えてくれています。(本書「はじめに」より抜粋)

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